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好きな女性との出会いからの全て
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あやこさんは帰ってこない僕を心配してたのか。
それとも送られていったヒカルを心配してたのか。

二次会は既に始まっていた。

帰ってこない僕らを全員が心配し怪しんでいたようだった。

ちゆきさんには黙って出てきた。
その事は当然ちゆきさんの耳にも入ったようだった。

「今、ヒカルの家の前まで来ました。
もうすぐ戻れそうです。」

そう言って電話を切った。
事実ヒカルの家の前まで来ていた。

「さ!ヒカル?大丈夫か?車降りれるか?」

〔ゴメンなさい・・・みんな心配してますよね・・・
でも気持ち悪いんですぅぅ〕

「大丈夫だよ、家ついたから。
さっきの水とクスリ飲んで早く寝た方がいいよ」

早く戻らないと・・・
そればかり考えていた。
ここまで遅くなるとは思ってもいなかったし、
ヒカルが帰りたがらないなんて・・・


やっとの事で車から降りるヒカル

今度は門のところで座り込んでしまった。

「ホラ!ヒカル!しっかり立って
歩けるか?帰ろ。」

ヒカルを半分強引に立たせると_

再び、ヒカルは僕に体を預けてきた。
僕の胸にヒカルの顔が埋もれる。

ヒカル・・・

抱きしめて欲しいのか?
キス、して欲しいのか?
俺のこと・・・もしかして・・・好きになっちまったのか?!

そう思わずにはいられなかった。

ヒカルの事は好きだ。
メールで癒されもしたし、可愛いと思う。
僕も思わせぶりな事をしたつもりもなかったけれど、
メールでは色々話してきた。
相談にもたくさん乗ったし、愚痴も言い合ってきた。

しかしそれは・・・

全て・・・

ちゆきさんとの関係の心の隙間を埋めるためのものだった。

僕は寂しさをヒカルで紛らわしていた。
ヒカルを利用していたんだ。

僕がヒカルを抱きしめられるはずもない。

〔どうしてそんなに優しくしてくれるんですか?〕

そう繰り返すヒカル。

「ほっとけるはずないだろ?」

その言葉さえもヒカルの心には突き刺さったのだろうか?

僕はヒカルを抱きしめずに頭をくしゃくしゃにした。

「たくさん酔っちゃったな。
とにかく今日は帰って休もう
また今度飲みに誘うからその時たくさん話そう。」

ヒカルが納得したかどうかはわからない。

〔絶対誘ってくださいね〕

肩を抱き、やっとのことで玄関までたどり着いた。

「ここで大丈夫か?」

〔はい、ありがとうございました。〕

「おやすみ」

〔おやすみなさい・・・〕

僕はヒカルから解放された。
言葉は悪いけどそんな気分だった。

【早く戻らないと】

時間は既に1時間半は経っていた。
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