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好きな女性との出会いからの全て
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もう帰らないといけない時間だ。

身だしなみを整えシートベルトをする。
今日ちゆきさんは助手席にいる。
僕らは再び話し始める。

「今日は楽しかったね~バレー♪」

『うん♪』

「やっぱりちゆきさんのセッターは最高だね♪
ちゆきさんのトスじゃないと俺打てないし。」

『そう?でもそういわれると嬉しいよ♪
あたしもあきくんだけに上げたいし。』

ちゆきさんのセッターの実力は
うちのチームで郡を抜いていたから
誰もが彼女に上げて欲しかった。
でも今はバレーでは僕のちゆきさん。
僕のセッターなんだ。

「そんなの言われたら俺も嬉しいじゃん(笑)」

『だってあきくんがあたしのトス一番決めてくれるでしょ。
○○さんだって△△くんだって決まらないし・・・
あきくんが一番安心して上げられるの。
あきくんが一番上げてて楽しいの♪』

「どうしたんだ?ちゆきさん(笑)
熱でもあるんじゃない?誉めすぎでしょ(笑)」

『だって本当のことだもん』

「まぁ嬉しいからいいけど
でもなんか調子狂うな(笑)」

僕は本当にちゆきさんのトスでしか
上手く、強くアタックを打つ事が出来なかった。
ちゆきさん限定の強さだった。
それが悩みでもあったけれど、嬉しくもあった。

「俺さ、ちゆきさんのトスで打てるけどさ
他の人じゃ、あんなに打てないんだよ。
本当は打てるようにならなきゃないのにさ。
だってそれじゃなきゃ優勝できないでしょ?
だから、もっと練習して他の人でも
バシバシ打てるようになるからさ♪」

『えー!他の人でバシバシ打てるようになったら嫌だ(笑)』

「なんでだよ!(笑)」

『そしたらあたしがセッターじゃなくてもいいわけじゃん?
あたしだから決めてくれるっていうのが嬉しいんだよ』

「い、いや・・・そりゃそうかもしれないけどさ。」

『それに他の人でバンバン決めたらヤキモチ妬くよ』

「え?ちゆきさん俺にヤキモチなんて妬くの?」

僕はまじめな顔をして聞いた。
だが心は浮かれている

『ん?ちょっとまって(笑)やっぱり妬かない(笑)』

「そっか~ヤキモチ妬いてくれるんだ」

今度は顔がニヤケテイル。

『あたし結構ヤキモチ妬きだから。』

そういう部分があるのはわかっていたつもりだ。
だけど、それが僕に向けられるとは思ってもいなかった。

「バレーだけじゃなくても妬いたりする?
俺が他の女性と仲良くしてたり
メールしてたり、アド交換してたりしたらさ?」

『・・・妬くかもね。』

「え?なに?今なんていったの?」

彼女の声は聞こえているのに、僕は意地悪だ。

『妬いちゃダメだと思うけど妬くときある!
って言ったの!』

なんだか少し怒り気味の彼女。
そんな彼女も愛おしい。

「うっは なんで怒ってんの?(笑)」

『しつこく聞くからでしょ!』

「ちゆきさん可愛いな~」

僕は彼女の頭を撫でた。

『でもさ、なんであたしがあきくんに妬いてるんだろ?
とか思って、違う違う・・・とか考えたり?
でもたまにだよ?たまにだけど妬くときある(笑)』

「いや、そんな事思ったこともなかったから嬉しいな♪
・・・でもさ、ちゆきさん?」

『なに?!』

強く言い返して照れを隠すところがまた可愛い(笑)

「俺はちゆきさんしか見てないよ?
誰とメールしてたって
誰と言葉を交わしてたって
考えてるのはちゆきさんのことだけだよ?
楽しいのは全部あなただけです!」

『本当に?』

「なんで?こんなに?してるんだから信じろって(笑)
それとも俺のこと信じられない?」

『・・・信じてもいいかな・・・』

「え?信じてもいいかな?」

『信じる』

「ならよし(笑)」

本当に心が通じ合っているような気がした。
体を繋ぐ事は出来ない。
繋がっちゃいけないような気もする。

だけど

確実に

心と心の大事な部分が

触れ合っていると。

錯覚じゃない!

そうハッキリと感じる事が出来る。

そんな気がしていた。

今年も後わずか

もうすぐ、クリスマスがやってくる。


第十七部 少しずつ 完
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「そんなにされたらエッチしたくなっちゃう」

彼女は悪戯顔で笑っていた。


引き続き折りたたみます。
苦手な方はスルーでお願いします<(_ _)>

本当は彼女を抱きたかった。

ブログの事も
今までの事も
抱きたいという事も

全部言いたいけど言えない。

それでも僕は彼女に言葉を投げかけた。


本日は折りたたみます。
性的な表現もあるかもしれません。
苦手な方、ご理解いただけない方は
スルーまたはここで閉じてください。



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「いつかちゆきさんが俺の事キライになったら言うよ」

願ってもいない事を口にしていた。


『あたしが?あきくんを?きらいに?
そしたら言うの?』

「うん・・・」

『じゃあ・・・もうキライ(笑)』

「本当にキライですか?」

『キライ』

「・・・本当に本当?」

『ウソだよ・・・キライなわけないでしょ
そんな顔しないで』

僕はどんな顔をしていたんだろう。

「キライじゃない?」

『うん・・・キライじゃないよ(笑)

・・・大好きだよ♪』

「えっ?」

『もういってあげない♪』

耳を疑ったが確かに聞こえた。

「俺の事好きなの?」

『しらない(笑)』

「ね?ちゆきさん?
俺は少しはちゆきさんのここにいるの?」

そう言って僕は彼女の胸の真ん中を指差した。

『ここ?・・・うん・・・いるかもね』

「本当?」

『あきくんといるといつでも楽しいよ。
あきくんは他の誰とも違うし。
教頭の事を知ってるっていうのも大きいと思う。
あたしも甘えちゃうところもあるし。』

「そうなんだ・・・」

『あたしのところに言い寄ってくる男の人達は、
あたしが一人だと思ってるから。
教頭のことは知らないから・・・』

「旦那さんはいること知ってるのにね(笑)」

『そうだね(笑)旦那はいるけど・・・
あたしがそういう風に付き合ってる人がいると思ってないから
だから、どんどんクルんだよ。』

「うん」

『あたしの事なんて誰も考えてない。
後先考えずに・・・
あたしの気持ちなんてお構いなし。』

「そうなのかなぁ・・・」

『そうでしょ』

彼女は色んな男性からアプローチされていた。
それを僕は知っていた。知らされていた。
今までここには詳しくは書いてこなかったけど。

『あきくんは違うよ。
あたしの気持ち考えてくれるでしょ?
嫌なことは絶対にしないし、無理やりにもしない。』

「そうかな?ただ臆病者なだけかもよ?」

『でもやっぱり、ちがうの。あたしの中では』

「そ、そっかぁ・・・なんかちょっと
いや、かなり嬉しいかも(笑)」

本当の心の奥底では
彼女を抱きたかった。
抱きしめたいという意味でじゃない。

男として
彼女を抱きたかった。
そう思い始めていた。

でも抱く事は出来ない。
二つの感情の狭間で僕は苦しんでいた。

『で?あきくん?』

「なに?」

『あたしに言いたいけど
言えない事ってなに?(笑)』

「えー!もう諦めたんじゃなかったの?」

ブログの事も
今まで散々キスしてきた事も
それなのにキス出来ないと言われる事も
ちゆきさんを本当は抱きたいという事も

全部言いたくて言いたくなかった。
だからかもしれない。
この日の僕は彼女に言葉を投げかけた。



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練習試合の帰り、密会をした僕ら。


「ね?ちゆきさん?」

『なに?』

「ポッキー持ってきたんだ♪」

『うん、頂戴♪』

「ポッキーキスしようよ」

『なに言ってんの?(笑)』

「ね?お願い(笑)」

彼女は笑っている。
もう・・・しょうがないな~という感じで
ポッキーを口にした。

ちゆきさんがポッキーを咥えたまま僕の方を見た。
なんか照れる・・・自分から言ったのに。

反対側から僕もポッキーを食べる。

少しずつ近づくちゆきさんの唇。
ポッキーが姿を消し、唇が軽く触れ合った。

「うっは!なんかドキドキする~(笑)」

本当にドキドキしていた。
ただのフレンチキスなのに・・・
いや、僕にとって彼女とのキスはどれも大事だ。

ちゆきさんは笑っていた。

「ちゆきさん?」

『なに?』
今度はなんなの?
そんな感じに聞き返してくる。

「キスしたい」

『今したでしょ』

「もっと、もっとしたい」

『ダメだよ』

「なんで?」
甘えたように聞く僕。

『なんでってわかってるでしょ?
あたしたちはキスしたらいけないんだよ?
本当はさ・・・』

「そ、そうかもしれないけど・・・」

今まで散々深いキスまでしてきたじゃないか?!

そう思わずにはいられなかった。
だけどそれを口にすることは出来ない。
今は酔っていないから?
それとも今まではただ酔っていたから?

胸が苦しくなる。
彼女にぶつけたい思いが
彼女にぶつけられない思いが
僕の中でぐるぐると回っている。

『やっぱりあたしは教頭に悪いと思っちゃうし、
あきくんの奥様の事だって考えちゃうよ。
あきくんだって考えるでしょ?』

「教頭の事はともかくうちの奥さんの事
ここで言うのは無しにしてよ・・・
それこそ何も出来なくなっちゃう。」

『それが普通だと思う。
やっぱり、あたし達の関係はおかしいよ。』

またその話か・・・
まさに無限ループのように繰り返される。
彼女にとっては至極当たり前の話だけれど、
僕はしたくなかった。聞きたくはなかった。

今まで数々の密会を繰り返し、
キスをしてハグをして抱きしめ愛撫もした。
酔っていた彼女の方が多かったけれど、
酔っていない彼女ともキスを交わした。
感情がお互いにエスカレートして
深いキスまでしてきたというのに・・・

いまさらなんでそんな事いうの?
なんでまた、その話をするの?

「そんな事言ったってちゆきさんだって・・・

いや・・・なんでもない」

『なに?言ってよ!』

「いや、いいよ。
これ言ってしまったらもう二度と会ってくれないような、
そんな気がするし・・・」

『あたしがもう、あきくんと会わないって?』

「うん・・・」

『教えてくれない方が会わないよ?
早く教えなさい?』

「あ!ずりぃ そんなの反則じゃんか!」

『いいから 言いなさい(笑)』

彼女は笑っていた。
まじめな話のような気もしたけど
僕の心はその笑顔でほぐれた。

僕は本当はその思いよりも
このブログの存在をぶちまけたかった。
僕の感情や気持ちを書いてあるこのブログの事を。

喉を飛び越え唇まで出掛かった。

【だめだ!】

そう思いとどまって
僕はそれを口にするのはやめた。

今はまだブログの事は言えない。
言うべきではない。

それが僕の答えだった。

「言いたいけど言えない。」

『な~んで!』

「いつか・・・いつの日か
ちゆきさんが俺の事キライになったら言うよ」



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