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『俺たちの事、あきに言った方がいいんじゃないか?』
教頭がちゆきさんにいった言葉。
僕が聞きたくない言葉。
あの4人で行ったカラオケの後、
約3ヶ月後に僕はちゆきさんに気持ちを伝えた。
正確には伝わったというべきか。
その後
僕は色んな理由をつけては彼女とふたりきりになる事を望んだんだ。
バレーの練習帰り
飲み会の送り迎え
今までではありえなかったけれど、
彼女とふたりきりになるために飲み会も開いた。
それでも長くて1時間
そしてそれは誰も知らない密会だ
知られてはいけないことでもあった。
今まで以上に僕らは一緒にいた。
だがしかし、それが逆に教頭の嫉妬の心に火をつけたのかもしれない。
表面上は仲良くしている。
でも…
下手をすれば彼氏である教頭よりも
僕のほうが彼女と会える回数が多かった。
たとえ時間が短いとしてもだ。
だからこそ
教頭は僕に自分達の関係を打ち明けたかったのかもしれない。
僕はちゆきさんとヤクソクをしていた。
『俺がちゆきさんと教頭の関係を知っている事を教頭に言わないで下さい』 と。
彼女はヤクソクを守ってくれていた。
ヤクソクは約束として守られていた。
彼女を愛撫したとき
僕はもう二度としないとヤクソクしたのに
会うたびじゃないけれど
そのヤクソクは守られていなかった。
僕はウソツキだ。
彼女は正面からではないけれど
僕の気持ちを受け止めてくれている。
約束も守ってくれている。
僕はどこか逃げ場をつくりながら
彼女と密会を続けていた。
そして
2回目のカラオケの日がやってくる
いつもの4人で。
僕は胸騒ぎがしていた。
第五部 完
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