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『西小は一中には勝てないよ』
とある人に言われた言葉だ。
ちゆきさんではない。
僕らの町には7つの小中学校がある。
それは前回も書いた。
5つの小学校と2つの中学校
小学校は中央が1で後は東西南北。
中学校は一中と二中だった。
僕らの小学校は町の西に位置し、西小だ。
ちゆきさんと同じ愛好会のバレーチームに
今度のバレー大会で当たる一中の人がいる。
『そういえば今度のPTAのバレー大会、
俺ら一中と当たるんですよね~』
僕は言った。
その日は愛好会で飲み会だった。
『一中強いからな~勝てないだろうな~』
僕は謙遜というわけではないけれどそう言った。
『そうだね。西小は一中には勝てないよ(笑)』
同じバレーの仲間にそう言われた。
普通
そんな事言われたとしてもサラリと流すのが
大人の対応だと思う。
だけど僕はその言葉を流す事が出来なかった。
確かに西小は人が少ない。
一中に比べればバレー経験者も少ないだろう。
けどそんな言い方ってあるか?
しかも普段一緒にバレーしている仲間に言われた事が
余計に許せなかった。
この時僕は絶対に一中に勝つと心に誓った。
そう・・・
どんな事をしても勝つと。
いや反則をするわけではないけれど。
今考えると
幼かったんだな~と思う。
サラリと流せる大人だったら良かったと。
まだ僕は幼稚だった。
飲み会の帰り
またちゆきさんと密会をした。
その日はたくさん話をした。
その日いわれたあの言葉もちゆきさんもしっかり聞いていて、
「あんな言い方はないよね。あたしも思ったよ」
と言ってくれた。
『そうだよね!ちゆきさんには悪いけど
今回は絶対に一中に勝ちにいきますから。』
「え~そんなにむきになったらいやだよ?」
『ちゆきさんの大好きな西小がバカにされたんだよ?
くやしくないの?』
「そりゃくやしいけどさ・・・
あたしも一中なんだよ?出るか分からないけどさ」
『そ、そうだけどさ・・・でもやっぱり俺は西小をバカにした
あの人を許せないよ!絶対天狗になってるし
高くなった鼻をへし折ってやりたい』
確かにその人はバレーが上手かった。
愛好会でも中心的存在で女性だったけれど、
チームのポジションまで口出しするような人だ。
監督を差し置いて、でもだ。
僕は完全に頭に血が昇っていた。
そしてそれは冷める事はなかった。
ちゆきさんと対戦する。
その本当の意味を僕はわかっていなかった。
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