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彼と二人きりになって僕は聞いた。
話は多岐に渡ったが核心をつく質問を。
『教頭先生は今まで生徒とか父兄とつき合ったりしたことあるんですか?』
もちろん気になるのは彼女の事だ。
彼はこう答えた。
『ないないない。あるわけないよ。大体そんな事したら身の破滅でしょ』
この時僕は妙に納得していたが、
今にして思えばウソだったわけだ。
『じゃあ、なんていうか、奥さんと離れていて色々大変ですよね?欲求とか(笑)』
彼はハニカミながらこう続けた。
『ハハッ、そうだな。そういう時はあれだよ。お金で解決? フーゾクとかね(笑)』
そっか…んじゃちゆきさんとはなんでもないんだな。
ホッとしている僕がいた。
それがウソだとも知らずに…
後日
しばらくして、彼女とのメールのやり取りの中で、彼の話が出た。
僕はわざと核心をつく質問を色々とした。
素直な彼女はついに彼との関係を吐き出す。
『実はね、デートに誘われてドライブにいきました。
それで二人で食事したの。
でもね、それだけだよ。
後はお互いの家庭の事とか愚痴ったりね。
電話したりメールしたり。そんな関係。』
僕はそれを信じた。
彼女もまた、僕に本当の事は言えなかったようだ…
僕は彼女にメールをうった。
彼女の言葉を信じて。
『俺はね、ちゆきさん。あなたと教頭の関係がとても心配です。
俺は教頭に聞きました。「父兄とつきあったことあるのか?」と。
教頭の答えはNOでした。
今はまだ、電話やメールの付き合いかもしれない。
けどさ、ちゆきさんがPTAを卒業して、
教頭もまたうちの学校から転任したら、
今二人を縛っているものはなくなるでしょ。
そしたら、二人が一線を越えられてしまうかもしれない。
それがね。万が一誰かにばれたらちゆきさんは
この地元にいられなくなるかもしれない。
もしかしら離婚してしまうかもしれない。
今の俺にとって、そりゃ俺はあんまり関係ないかもしれないけれど…
俺にとってそれが一番つらいことかな。
だってちゆきさんに会えなくなるわけでしょ。
そしたら、一緒にバレーもできなくなるしさ。
だからそれだけはして欲しくないな…
それに今の関係だって俺だから大丈夫だけど、
他の誰かにばれたら大変だと思うよ。』
精一杯の抵抗だった。あの時の僕にできる精一杯の。
もちろんこの時点で彼と深い仲になっていた彼女にとっては、
どんなメールに映ったかはわからない。
その時の彼女のメールが確かこんな風だったとおもう。
『そうだね…そうだよね。もうメールも止めます。電話も
色々心配してくれてありがとね。』
全部ウソだった。
話は彼女と初めてキスした日に戻る。
彼女と彼はつき合っている。
あのメールのやり取りで全てを終わりにさせられるわけもないのに、
僕は心のどこかでキタイしていたのかもしれない。
二人はつきあっていないと…
もう一方ではつき合っているんだと思っていたんだ。
でも、自分の心がそれを拒否して自分で自分にウソをついていたのかもしれない。
奇しくも、僕らがキスを交わした日にそれを知る事になるなんて…
僕は嫉妬せずにはいられなかった。
第三部 完
話は多岐に渡ったが核心をつく質問を。
『教頭先生は今まで生徒とか父兄とつき合ったりしたことあるんですか?』
もちろん気になるのは彼女の事だ。
彼はこう答えた。
『ないないない。あるわけないよ。大体そんな事したら身の破滅でしょ』
この時僕は妙に納得していたが、
今にして思えばウソだったわけだ。
『じゃあ、なんていうか、奥さんと離れていて色々大変ですよね?欲求とか(笑)』
彼はハニカミながらこう続けた。
『ハハッ、そうだな。そういう時はあれだよ。お金で解決? フーゾクとかね(笑)』
そっか…んじゃちゆきさんとはなんでもないんだな。
ホッとしている僕がいた。
それがウソだとも知らずに…
後日
しばらくして、彼女とのメールのやり取りの中で、彼の話が出た。
僕はわざと核心をつく質問を色々とした。
素直な彼女はついに彼との関係を吐き出す。
『実はね、デートに誘われてドライブにいきました。
それで二人で食事したの。
でもね、それだけだよ。
後はお互いの家庭の事とか愚痴ったりね。
電話したりメールしたり。そんな関係。』
僕はそれを信じた。
彼女もまた、僕に本当の事は言えなかったようだ…
僕は彼女にメールをうった。
彼女の言葉を信じて。
『俺はね、ちゆきさん。あなたと教頭の関係がとても心配です。
俺は教頭に聞きました。「父兄とつきあったことあるのか?」と。
教頭の答えはNOでした。
今はまだ、電話やメールの付き合いかもしれない。
けどさ、ちゆきさんがPTAを卒業して、
教頭もまたうちの学校から転任したら、
今二人を縛っているものはなくなるでしょ。
そしたら、二人が一線を越えられてしまうかもしれない。
それがね。万が一誰かにばれたらちゆきさんは
この地元にいられなくなるかもしれない。
もしかしら離婚してしまうかもしれない。
今の俺にとって、そりゃ俺はあんまり関係ないかもしれないけれど…
俺にとってそれが一番つらいことかな。
だってちゆきさんに会えなくなるわけでしょ。
そしたら、一緒にバレーもできなくなるしさ。
だからそれだけはして欲しくないな…
それに今の関係だって俺だから大丈夫だけど、
他の誰かにばれたら大変だと思うよ。』
精一杯の抵抗だった。あの時の僕にできる精一杯の。
もちろんこの時点で彼と深い仲になっていた彼女にとっては、
どんなメールに映ったかはわからない。
その時の彼女のメールが確かこんな風だったとおもう。
『そうだね…そうだよね。もうメールも止めます。電話も
色々心配してくれてありがとね。』
全部ウソだった。
話は彼女と初めてキスした日に戻る。
彼女と彼はつき合っている。
あのメールのやり取りで全てを終わりにさせられるわけもないのに、
僕は心のどこかでキタイしていたのかもしれない。
二人はつきあっていないと…
もう一方ではつき合っているんだと思っていたんだ。
でも、自分の心がそれを拒否して自分で自分にウソをついていたのかもしれない。
奇しくも、僕らがキスを交わした日にそれを知る事になるなんて…
僕は嫉妬せずにはいられなかった。
第三部 完
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