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好きな女性との出会いからの全て
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みんなと携帯を交換したのが4月。
そしてバレー大会は6月だった。

その年、バレーの当番校だった僕らは、
その準備のために会議を重ね、練習をして結束を強めてゆく。

彼女ともどんどん仲良くなってメールし、笑いあい、
励ましあい相談しあいながら距離を縮めて行った。

今の僕があの頃の僕をみたらどう思うんだろう。
もしあの時の自分に話かけられるならなんて声をかけたんだろう。

あの時の僕は彼女に近づけてる事を実感し、満足していた。
でもそれじゃあ足りなかったんだ…


僕らが親しくなるきっかけだった会議や練習は
彼ら親しくなるものでもあったから。

僕が3年かけて手を繋ぎ、キスをしたのに、
彼はたった2ヶ月でデートをしてキスをしてホテルまで行ったそうだ。

男と女は出会ってからの時間じゃない。
わかってはいるけれど、それでもやっぱりその話を聞いた時は、
心がざわついて、何かが胸の中で渦巻いていた。


人は誰かを好きになると回りが見えなくなる。僕もそうだった。
だがしかし、好きになったからこそわかる事もある。


初めて気付いたのはバレー大会の当日だった。


選手として役員として忙しく動いていた僕。 彼女も彼もそれは同様だった。
それでもふと気がつくと僕の瞳は彼女を探している。
彼女の姿を見つけるとドキドキした。

忙しいさなか、ずっと一緒にいられるはずもなく、
気がつくと彼女を探している僕。


彼女の傍にはいつも彼がいた。


最初は偶然かな?
と思った。

彼女は彼の傍で笑っていた。
とても素敵な笑顔で。
僕が妬ける程、素敵な笑顔で。


大会が終わり片付けも終わり帰る時間が来た。

僕も自分の荷物を取りに体育館の二階ギャラリーへ。
ここでも彼女を探していた。


…彼女は彼と二人でフロアを歩いていた。
仲睦まじく、よりそうように…

そうじゃなかったかもしれないけど僕の目にはそう映ったんだ。

もしかして?と不安が過ぎったが
まさかな…
と不安を胸にしまい込んだ。

でもこの時の嫌な予感は当たっていた。

二人はもう付き合っていたんだ。
それを胸にしまい込んだ僕は更に迷走を続ける…
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