[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「もしもし・・ヒカル?」
〔あきくん、どうしたんですか?〕
ヒカルに電話するのは初めてだった。
「いや・・・実はさ、なんだろーん~
俺はヒカルに隠し事とかしたくないから
正直に言うんだけどさ!」
〔どうしたんですか?(笑)〕
本当はなんて切り出すか迷っていた。
あやこさんに誘われた事を言うべきか
ただ単に断るのか。
マリとタツヤにどう思われても良かったけれど、
ヒカルには嫌われたくなかった。
「ん・・・」
僕は正直に話す事にした。
「実は今度の土曜だけどさ
飲み会に行くよね?」
〔はい〕
「その日さ・・・あやこさんにホームパーティ誘われちゃってね。」
その後になんて続ければいいのか?
そっち行きたいからごめん!
なんて言えない。
〔・・・・実はあたしも誘われちゃいました(笑)〕
!!
「マジ?(笑)」
〔はい(笑)〕
「で?なんて答えたの?」
〔いや、あたしもどうしていいかわからなくて
まだメール返してないんですよ〕
「そ、そっかぁ・・・ どうしようかね?(笑)」
自分で自分が卑怯だと思いつつ、
僕はその質問をヒカルにぶつけた。
〔どうしましょうかね(笑)〕
「ヒカルはどうしたい?」
〔あたしは・・・どっちも行きたいです(笑)〕
「俺もなんだよね」
僕の中に二つの答えがあった。
一つは土曜日にあやこさんちに顔出して
その後にマリ達と飲み会に行く。
もう一つはマリ達との飲み会を日曜にずらしてもらう。
「マリ達との飲み会は9時からだからその前にあやこさんちに行くか!」
〔そうしますか?でも、マリさん達にばれないですかね?〕
「多分大丈夫だと思うけどな・・・
わからないけど。。。」
〔あたしもホームパーティ行ってみたいからそうしますか!〕
「それか・・・飲み会を日曜にずらしてもらうとか?
その場合ヒカルは大丈夫?」
〔それでも大丈夫ですよ?
月曜が朝から仕事ですけど(笑)〕
「そっかぁ・・・んじゃさ!
ちょっと俺動いてみるから任せてもらっていいかな?」
〔はい!あきくんにお任せしちゃいます♪〕
僕の顔はどんな顔をしていたんだろう?
ちゆきさんと会うためにヒカルと電話している。
ちゆきさんに会いたいのにヒカルにも嫌われたくない。
そしてなんだか僕は必死に考えを巡らせていた。
「じゃあまた電話するよ。」
あやこさんになんて返事するか。
マリ達になんて言うか。
ちゆきさんには?
僕は・・・
この先にある、思いもよらない
ツライ日々の扉を
ノックしようとしていた。